【緊急事態宣言中にぜひ高めておきたい思考力&発想力】超オススメの本5冊+5冊_0406_2020
- 2020.04.07
- コラム

7都府県がいよいよ緊急事態宣言の対象になりました。
結果、1ヶ月間、家にいる時間が大きく増える方も多いと思います。
こうした中、ただ時間を持て余すよりも、自粛明け、コロナ騒動が収束したあとに目を向けませんか?
なんとなく感じている方も多いと思いますが、コロナ騒動後、ビジネスの世界はがらりとその姿を変えそうです。例えば、これまであまりフォーカスの当たらなかった「オンラインMTG」がその実、十分機能することが明らかになりました。このことだけでも部分的な「パラダイム・シフト」を予感させてくれるからです。
こうした騒動の渦中にいるとき、ついぞニュースなどの個別情報に目を、耳を奪われがちです。
もちろん、必要な情報も流れてくることがあるので無視はできませんが、それと併行してぜひ、次なる流れに備えて自身の頭のグレードアップを図りませんか。
オススメの方法はもちろん、タイトル通り「本を読むこと」。
1ヶ月は大きいです。
1日1冊読めば30冊。2日に1冊でも15冊読むことができます。
一般的に、特定の分野の本を10冊も読めば、かなり精通します。
※本屋もブックオフも閉まりますが、「電子書籍」もお忘れなく。
・「BookLive」https://booklive.jp/
・Amazon Prime
※新たに5冊追加しました。
1.責任と判断
ハンナ・アーレントと言えば、「全体主義の起源」や「人間の条件」、「エルサレムのアイヒマン」が有名ですが、オススメはこの「責任と判断」です。
アーレント独特の言い回しが控えめなので、アイヒマンなどに比べると読みやすいです。
2.理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性
かなり有名なのでご存知の方もいらっしゃると思います。
多角的な視点で考えるとはこういうことなのだということが身にしみます。
3.現象学の理念
いわずとしれた、フッサールです。見た目、タイトルだけを見るとちょっと難しそうに思えますが、大丈夫です。ページ数も133と少なく、意外にさっと読めてしまいます。
4.知性改善論
スピノザと言えば、=エチカですが、こちらもオススメです。
他の哲学者に比べ、比較的わかりやすい表現の上、ページ数が少ない。
一気に読めてしまいます(ちょっともったいないぐらい)。
5.日露戦争、資金調達の戦い―高橋是清と欧米バンカーたち
5冊目は、歴史です。
これも結構有名なのでご存知の方、多いかもしれません。
すべての戦争には必ず「裏側」が存在します。
そこで活躍、暗躍する人たちが、何を思い、何を狙い、そして何を実現させたのか。文学と合わせて戦争や紛争の本を読むと、人の心の機微がよくわかります。
歴史はまるごと覚えるものだ、でもし止まっているならぜひ、こうした本をおすすめします。
6.大岡昇平「俘虜記」
戦争、そして捕虜という極限状態におかれた人間の心理を知る上で、これ以上ない1冊です。
ところどころ大岡さん独特の言い回しがありますが、面倒なら飛ばしても問題ありません。
7.福田恆存(ふくだ つねより)「人間の生き方、ものの考え方」
私たちが日頃、当たり前すぎて深く捉えず流してしまうような事柄を、改めて丁寧に掘り起こしています。如何に多くのことを「表面的に」見過ごしてしまっているか、強く再認識させてくれる1冊です。
8.エーリッヒ・フロム「悪について」
フロムといえば、「自由からの逃走」や「愛するということ」が有名ですが、この1冊も外せません。できれば、「愛するということ」を読了したあとに読むことをお勧めします。
9.岸政彦「断片的なものの社会学」
社会学者の岸政彦先生がフィールワークを通して出会った様々な境遇にいる人たち(社会から断片化された人たち)にフォーカスをあてた1冊です。
ついぞ、私たちは自分たちが知らない領域にいる人たちのことを、マスコミやSNSでねじ込まれた知識で「イメージ的に」判断しがちです。ではなく、そこには明らかに自分たちとそう変わらない人々がいるのだということを−決して知らないことを責めるのではなく−、じんわりと伝えてくれる1冊です。
10.幸田文「流れる」
昭和30年代の東京下町で、いわゆる「お茶屋」を舞台にした人間模様を描いた1冊です。
ミステリー小説のような起伏に飛んだ展開は一切ありませんが、寮母、掃除婦、犬屋の女中など泥臭い世界を散々見てきた40すぎの主人公「梨花」を通して、−さながら、漱石の「吾輩は猫である」のように−置屋に出入りするさまざまな人々の深い心情を、タイトルどおり「流れる」ように描いている1冊です。読了後はなんともいえないほっとする気持ちにさせてくれます。
本の読み方
オススメの読み方は2つです。
1つめは「要約」。
1章、1節単位で読み進んだら、そこで一旦、それまでの内容を「頭の中で」要約してみる。
ノートやポスト・イットに書き出してもいいのですが、できれば「頭の中で」言語化してみましょう。
もう1つの方法が、「問い」を立てながら読むこと。
詳しくは、大澤真幸(おおさわまさち)さんの著書「<問い>の読書術」を読んでいただければと思うのですが、本の内容をただそのまま読むのではなく、読んでいてひっかかる箇所があれば、そこで自分なりの「問い」を立てながら、読みすすめる方法です。
どうして、著者はこういう主張をするのだろう。なぜ、この切り口なのだろうなど、です。
もちろん、読んでいて納得できない箇所もあるでしょう。
そうしたときに、「なぜ」という”因果的推論”が読書の深みを増してくれます。
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