【事例3】財務基盤の再構築を実施し、年間6,000万円のキャッシュ・フローになったネット通販業

1.背景・課題

都内にある年商6億、社員数15名インターネット通販業。

創業して5年。ここ1年の急激な売上拡大により、内部の管理体制が追いつかない状態になっていました。一方で借入金依存体質になりつつもあり、これもなんとかしたい。借入金は銀行から長期借入で1億3千万円、資本としてVCから2年目に1億円でした。

2.対策

現状ヒアリングの上、次の2点を提案しました。

2-1.固定費の見直し

銀行への返済などは滞りなく行えていましたが、人件費を中心に固定費が肥大化しつつあったため、売上減少時のリスク回避に向けて、給与テーブルの見直し、経費類の精査を進めました。

※ビジネスはバランスがすべて
固定費の見直しというと、とにかく削減すればいいとイメージしがちですが、決してそうではありません。

固定費を掛けずに「付加価値」を生み出すのはもちろんできますが、当然「参入障壁」が下がります。

一律でコストカットを進めると、計数上は一時的な効果が出ますが、ビジネスモデルとしては、競争力や差別化を削ぐ危険をはらんでいます。

売上との関係性(短期もしくは中長期での投資的要素)が十分にあるのかなど基準を設定した上で、コストごとに判断していくことが欠かせません。

2-2.管理体制の構築

2−2−1.会計ソフト

会計業務をほぼ全て税理士に委託していたため、試算表の出来上がりが遅れていました。結果、投資対効果の測定など財務面の機能不全を起こしていました。

まず専任の経理スタッフを採用。合わせて会計ソフトである「弥生会計」を導入しました。

会計ソフトについて
会計ソフトには、大企業が使うSAPなどのERPから個人事業主が利用するクラウド系のアプリまで幅広くあります。

売上規模が数十億までなら、オービックの「勘定奉行」、数億までなら「弥生会計」をおすすめしています。

100億を超える、もしくは業務フローが極めて特殊であるときのみスクラッチ(手作り開発)をご提案しています。

マイナンバー制度や消費税率アップ、年金保険料の増加など税制や関係法規類の変更が起きた際、スクラッチではかなり追加コストが発生するためです。

2−2−2.経理機能

経理フロー、経理規定類を作成し、社内経理機能を構築を進めました。

3.結果

経費精査により、月次のキャッシュアウトを約700万円削減できました。

結果、年間で約6,000万円ほどの手元現金が増加。銀行返済を前倒しで進め、負債圧縮を実施する計画です。

試算表の早期UPの実現により、収益構造と経営課題の洗い出しが素早く行えるようになり、ターゲット商品の選定など投資対効果の向上が進みつつあります。