【事例4】会員制度構築で売上減少傾向に歯止めをかけた小規模酒販店

1.背景・課題

千葉県内にある酒販店。年商1億4千万円で従業員数3名。借入はゼロ。
(過去に何度か借入を行っていましたがすべて完済済み)
創業60年。ピーク時は3億近い売上もあり、従業員数も7名ほど抱えていましたが、年々売上が減少し続けていました。既存の業務店(居酒屋や飲食店など)を中心に配達業務を行っていますが、利幅の小さいメーカビールなどが中心のため利益が少ない状態でした。

2.対策

借入金がなく、固定費や販売管理費の見直しも十分に行われていたため、本業のビジネスモデル再構築により収益改善に注力。

既存顧客は業務店を中心とした法人客と対面販売を行う個人客。周辺のコンビニやスーパーによって個人客が著しく減少していました。
(対面の個人客は贈答品として単価3,000円から5,000円ほどの高級日本酒を買うことが多く、ビール系が中心の法人客に比べて利益が高かった)

定期的に購入する個人客の増加を図るため、「接触回数を増やすこと」を目的に次の2点を実行しました。

※個人客向け「配達業務」を狙わない理由
大手コンビニやスーパーが数年前から取り組んでいますが、中小零細企業には向きません。

電気店のように1回の利幅が十分ある商品であれば検討の余地もありますが、数千円の酒類では「ディスカウントストアのカクヤス」や宅配弁当の「玉子屋」のような配達効率の高い仕組み構築が必要になります。

当然、相当な投資と時間が要求されるため、現実的な選択ではありません。人件費の効率性を考え、配達業務の増加を避けています。

2−1.WEBでの情報発信

自社WEBサイトは、簡単な商品情報しか載っていないリピート性の低いコンテンツでした。

利益率の高い高級日本酒を中心に、各商品について味や飲み方について詳しく紹介するコンテンツの充足とメルマガの配信を実施しました。

内部の人員にはWEBや文章に関する知識・経験が乏しかったため、クラウド系の発注サイトを利用。月額数万円で継続的な作業が進めることができています。

2−2.試飲会&即売会の実施

WEBでの商品紹介と連動し、定期的な試飲会&即売会を実施。

毎回20種類程度の日本酒の試飲ができるようにするとともに、各商品に日本語と英語のPOPを設置。QRコードを付け、スマホで詳細な情報を確認ができ、その場でカード決済により購入を可能しました。

3.結果

WEBサイトの改善、試飲会&即売会の実施によって3ヶ月で170名の会員リストが集まりました。

メールマガジンを通じて、会員向けに季節ごとの限定販売などを開始。

売上は月額数十万円程度ですが、会を追うごとに会員数が増加しています。

今後はラインナップ及び開催数や開催場所を増やし、目標である会員数1,000名に向け進めています。