「写ルンです」はなぜ売れている? 令和の若者を惹きつける「エモい」魅力とは

「写ルンです」はなぜ売れている? 令和の若者を惹きつける「エモい」魅力とは

アナログカメラの代表格である富士フイルムの写ルンです。デジタル全盛期の今、なぜか若者を中心に人気が再燃しています。今回は、簡単にその理由を探っていきましょう。

1. 手軽さと独特の風合いが魅力

写ルンですの最大の魅力は、その手軽さにあります。ピント合わせや設定の必要がなく、シャッターを押すだけで写真が撮れるシンプルさが、スマートフォンに慣れた世代に新鮮に映ります。

また、独特の写りも人気の理由です。デジタルカメラのような完璧な描写とは異なり、少し粗い粒子感、フラッシュをたいた時のノスタルジックな色味、予測できない光の写り込みなど、その不完全さが「エモい」と評価されています。

2. 写真体験そのものを楽しむ「チル」な時間

写ルンですで写真を撮ることは、スマートフォンで写真を撮ることとは全く違った体験です。写ルンですは撮ったその場で写真を確認できません。現像して初めてどんな写真が撮れたのかがわかります。

この「待つ時間」こそが、写ルンですの大きな魅力の一つです。何気ない日常の一コマも、現像するまでのワクワク感やドキドキ感、そして写真を見る時の感動が加わることで、かけがえのない思い出になります。

これは、InstagramやX(旧Twitter)などのSNSで瞬時に写真を共有する「消費」とは真逆の「体験」です。写ルンですは、写真というアウトプットだけでなく、その過程全体を楽しむ「チル」な時間を提供していると言えるでしょう。

3. SNSでの共有が再評価を後押し

「写ルンです」で撮った写真は、そのままではSNSに投稿できません。現像してデータ化するか、プリントした写真をスマートフォンで再度撮影する必要があります。このひと手間も、写ルンですの価値を高めています。

SNSに投稿された「写ルンです」の写真を見ると、独特の風合いが逆に目を引き、「この写真どうやって撮ったの?」と興味を惹かれます。また、友人同士で「写ルンです」を持ち寄って撮影し、後日写真を共有する「リアルなコミュニケーション」ツールとしても機能しています。

デジタルとアナログ、それぞれの良さをかけ合わせることで、「新しさ」が生まれているのです。