【そのアイデアでOK?】起業の前に”絶対に”チェックして欲しい4つのポイント+1_0202_0405加筆修正版

【そのアイデアでOK?】起業の前に”絶対に”チェックして欲しい4つのポイント+1_0202_0405加筆修正版

チェックする対象は、もちろん「起業するアイデア」についてだ。

断言する。
起業に必要なものはいろいろとあるが(例えば人脈とか資金など)、最も重要
なことは、「アイデアが優れているか」どうか、この1点だ。

経験上、アイデアが優れていなければ、資金も人脈もついてこない。
この逆はない。資金がどれほどあっても、どれだけ顔が広くても、肝心なアイデアがなければ、何も進まない。

むしろ、今起業を考えているなら、お金や人材、技術などは考える必要は一切ない。

まず、優れたアイデアを出す。この1点に絞ってほしい。
繰り返すが、これさえできればお金も人も技術もなんとでもなる。

今、起業を考えているなら、必ず何がしかの「アイデア」を持っているはずだ。それを頭に思い浮かべながら、以下ざっとチェックしてみてほしい。

なお、「新規事業」の場合も同様だ。

アイデアチェックリスト(4つ)

1.そもそも利用者(顧客)の問いに答えているか

ビジネスは、商品やサービスを提供するためではなく、相手が抱えている不安などの「気持ち」を解消するためにある。

これは「文脈」と言い換えることができる。

例えば、英会話を習いたい。文脈はこの裏側に隠れている。よく耳にする「英語を身に付けて、海外赴任したい」のことではない。
海外赴任や資格試験の合格ではなく、

「英語がペラペラな自分」=今はそうではないが、そうなりたい。
そして、「仕事ができると思われたい」「国際的だと思われたい」

さらに掘り下げると、「頭がいいと思われたい」。

これが文脈だ。
この文脈を実現するために、あなたの商品やサービスを利用したり、購入するのだ。

提供する商品やサービスが果たして、この「文脈」に答えているか、ぜひチェックして欲しい。

2.抽象的ではないか

残念ながら、よくハマってしまうパターンだ。
例えば、

・天職が見つかる転職
・あなたの気持ちを映し出す写真

といったことだ。

そんなバカなことはしない!そう思ったかもしれない。
しかし、結構このワナは陥りやすい。

なぜか。
それは、つい、自分の考えを出してしまうからだ。
つまり、主観的な意見や考えをそのまま商品やサービスに反映してしまっているのだ。

人間はそのままでいくと自然に「主観的な考え」をしてしまう。
人間の本能として当たり前だとも言える。
そして、主観的な意見はついつい「抽象的に」なりやすい。
余計な形容詞が付きやすいのだ。

しかし、ビジネスは利用者のためだけにある。
つまり、「客観的」だ。

客観的とは、自分以外の誰かが見聞きして、それを「イメージ」できるこという。

上述の例で言えば、
・天職とは何か
・気持ちを映し出すとはどういうことなのか

をきちんと説明する必要があるのだ。

自分が主観的に考えてしまっているか、どうか、この点に気づけばこうした「自分勝手な」内容を避けることができる。

3.差別化できているか

現在、ありとあらゆるものにとって差別化は必須の要素になった。
起業であれ、新規事業であれ、もしくは就職や転職のときでさえ、必ず違うポイントが不可欠だ。

差別化のポイントは20以上に及ぶが、その中でも特に基本的な4つをおさらいの意味で紹介したい。

1)新規性
2)優位性
3)社会貢献性
4)限定性

1)新規性

これは詳しく述べるまでもないと思う。
新しい機能やサービスがそこにあるかどうか、ただこの1点だ。
注意したいのは、こちら側ではなく、顧客側にとって新しいかどうか、だ。提供者側が新しいと思っていても何の意味もない。この点は特に注意したい。

例えば、スポーツマッサージ。

ケッズトレーナー
https://ks-trainer.co.jp/

マッサージといえば、リラクゼーションや整体など多岐に渡るが、
ケガの予防という観点に立ったこのマッサージは明らかに新しい。
しかも、利用者にとってだ。

2)優位性

商品やサービスの品質、スピード、特定の目的において競合よりも優れている点があるかどうか。

ここ数年で新たに登場した就活シェアハウス。
早くもこの1年で群雄割拠の様子を呈している。

就活シェアハウスってなに?オススメ就活シェアハウス7選【17卒先輩の体験談も】

例えば、IT企業とのパイプが強いなどがここにあれば、最高の優位性になる。

3)社会貢献性

一昔前流行ったソーシャル・ビジネスを思い出した人もいるだろう。
解決する問題が特定の人や企業ではなく、社会全体に及んでいるものを対象にする。

なお、必ずしもSDGsのようなものである必要はない。
「社会問題にあたる要素を持っているか」どうかだ。

例えば、副業支援でもいい。
打ち出す際に、「儲かる」のではなく、「社会全体の底上げ」や「経済発展」と出せばいいのだ。

日本人の給料がまったく増えない悩ましい事情
https://toyokeizai.net/articles/-/320393

4)限定性(希少性)

焼酎が好きな方ならよくご存知だろう。
「百年の孤独」。
年間の生産本数が、7万本しかないと言われている。

そのため、そうそう手に入らない。
しかもその上を行く商品がある。
「爆弾ハナタレ」だ。

黒木本店<焼酎>
https://www.kurokihonten.co.jp/shochu/

百年の孤独と違い、「冬季限定」だ。
百年の孤独は、少し高いお店にいけば飲める可能性はあるが、この爆弾
ハナタレはそうめったに見かけない。

百年の孤独がテレビなどで取り上げられ、一躍有名になった際、商社などが押しかけてきて、増産の依頼をしたそうだが、黒木本店の代表者はすべて断ったそうだ。味を維持できる本数の限界があると。

強いこだわりの裏打ちによって、この限定性は確保され、他にはない圧倒的な差別化が実現している。

4.利用者が自分でできることではないか

最後は、特に心したい。
今や、気づかないうちに、さまざまなサービスが無料で登場している。

これは単にデフレや価格競争になった結果ではなく、そのままではお金が取れないことを意味している。

つまり、お金をかけてまで手に入れるものではないと利用者(顧客)が思っている(思われている)ということだ。

例えば、転職支援。
以前であれば、転職情報をネットで探すのが一般的だったが、今や他の産業と同じく「企業が直接、前に出てきている」ケースが増えている。

つまり、転職希望者と直接やりとりする方式だ。
この場合、エージェントはお金を取ることはできない。

このパターンは、数年前から不動産業界でも当たり前になりつつある。
いわゆる「仲介」では稼げなくなりつつあるのだ。

今検討中のアイデアは果たして、利用者が自分でできてしまうことではないかという点をぜひ、注意深くチェックして欲しい。

上記4つをクリアしたら

4つをくぐり抜けたら、ラスボスがいる。
それが、「収益性」だ。

収益性が伴わないアイデアはアイデアとは言えない。
にもかかわらず、残念ながら、いまだ「売上高」で考える人が多い。現役の経営者も例外ではない。

利益を出すべく新規事業を検討しているにも関わらず、なぜか売上高から考えるのだ。もちろん、売上がなければ利益はでない。人件費も家賃も払えない。

しかし、だからこそ考え方を逆にする必要がある。
つまり、売上高からではなく、「収益」から考えるのだ。

必要とする、これぐらいは利益を出したいという観点から売上高を逆算する方法だ。

例えば、毎月100万円の利益を出したいとする。
そこにまず「固定費」を足す。

利益100万円+固定費

仮に固定費が50万円だとすると、

100万円+50万円=150万円

これが最低限必要な「売上高」となる。
しかし、売上高には必ず売上原価などの「変動費」がもれなくついてくる。仮に売上原価を70万円としよう。すると必要な売上高は、

100万円(利益)+50万円(固定費)+70万円(売上原価)
=220万円

これが利益100万円を生み出すために必要な売上高となる。
ちなみに、いわゆる「損益分岐点売上高(break-even-point-sales)」と呼ばれる数値は、固定費+変動費=120万円のことをいう。売上高=コスト総額で、利益は出ないがマイナスも出ない。反対に120万円以上、1円でも多く売れればそれがそのまま利益になるものをいう。

一定期間、例えば1週間、1ヶ月でこの120万円以上を稼ぐことがどうか、それが最後のチェックポイントだ。これを倒すことができなければそのビジネスアイデアは☓だ。

なお、この利益から逆算する計算方法のことを「変動損益計算書」と呼ぶ。いわゆる「管理会計」の世界で登場する。もう少し詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にして欲しい。

【PL(損益計算書)ベースで黒字でも安心するな】本当の利益をつかむなら変動損益計算書が不可欠_2016年10月22日改訂

まとめ

1.そもそも利用者(顧客)の問いに答えているか
→ 
その商品やサービスは、利用者(顧客)の「深層心理」に答えているか

2.抽象的ではないか
→ 提供者側のご都合主義になっていないか

3.差別化できているか
→ 
競合との明確な差別化があるか(新規性・優位性・社会貢献性・限定性)

4.利用者が自分でできることではないか
→ 外部サービスを利用しなくても、利用者ができてしまうことではないか

5.収益性というラスボスを倒せるか
→ 売上高からではなく、必要とする「利益」から逆算してそのビジネスが成立するか