かゆい所に手が届くとはこのこと。民泊向けのこのビジネスモデルがスゴイ。
- 2018.08.01
- 事例集
東京オリンピックの2020年に向け、政府が目標として掲げる訪日外国人も年間で4,000万人に迫る勢いです。
単純に考えて、4,000万人というと、日本の人口の3分の1、東京都の4倍。とんでもない数字ですよね。
単純に数が増えているだけではありません。
以前なら、お隣の韓国や中国から来られる方が半数以上を占めていましたが、ここにきてさまざまな国の人が訪日するようになりました。
そんな中で生まれたのがご紹介する超・優秀なビジネスモデルです。まさに「儲けのしくみ」と呼べます。
手ぶら観光を実現する
「Airporter」
https://airporter.delivery/
株式会社G propertyが運営するサービスです。
その内容は至ってシンプル。
空港と宿泊施設の間で荷物を当日配送してくれる、それだけです。
しかも、その手続きは、基本スマホ。
面倒な「手書き」がありません。
訪日する外国人のなんと2人に1人が、「チェックアウト時間を遅らせたい」というニーズがありました。そして、できれば手ぶらでゆっくりと観光したい。
これに答えたのがこのサービスです。
一見すると、そういうのってあるんじゃ・・・と思いがちですが、意外となかったりするのです。
利用者数は訪日外国人の増加に伴なってウナギノボリ。
気になる価格もとてもシンプルでわかりやすく、都内300ヵ所以上で導入され、ぶっちぎりの民泊サービスになっています。
うまくいく理由
理由は3つです。
1)きめ細やかなサービス
ただ単純に荷物を配送する、だけではありません。利用者に寄り添ったきめ細かいサービスがあります。
2)にもかかわらず、ビジネスはシンプル
しくみ、価格ともにシンプルです。
利用者は外国人。慣れない土地の旅行です。
この気持ちにきっちり答えるようになっています。
3)大手は参入しない
スマホのケースと似ているとイメージしてもらえればわかりやすいと思います。
家電量販店にいくと、ほぼフロアの全部をスマホのアクセサリー売り場が占めていますよね。まぁ、見るだけでも大変です。
これだけの商品が出揃うほどであるにも関わらず、3大大手キャリアは、それぞれのショップでおまけ程度にしか扱っていません。
なぜでしょうか?
もっとガンガン売り出せばいいのにと思いませんか?
理由は明快です。
収益の源泉が違うから、です。
キャリアの儲けどころは、スマホ本体の販売と、通信料、そして関連するアプリの販売です。
これらは、今や格安スマホとの戦いなどで押され気味の傾向もありますが、それでもなお独占状態です。
ハードウェアや通信費に比べて、さほど単価の高くないケースに力を入れても、正直うまみはないからです。
同じように大手旅行会社がこのビジネスに乗り込むのはまずないでしょう。そもそもの「収益構造、収益モデル」が違うのです。
困りごとに答えるは王道
どんなビジネス書にも出ていて、もはや耳になんとかですが、やはり、困りごとに答えるのがビジネスの王道です。
もちろん、答えるだけでは意味はありません。
いかにして、利用者や協力者の負担を減らすか。そのためにはビジネスをとことん「シンプル」にする必要があります。
困っている人に向けて、シンプルな手段で解決策を提示する。ぜひ、あなたのいる業界でもできないか考えてみてください。
とんでもない金鉱脈を掘り当てるかもしれません。
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