【成功パターンが満載】この良書の中に答えがある!
- 2016.04.23
- 発想法
- ビジネスモデル発想法
スマホの普及で、本を読む人が減ったと言われています。
事実、出版不況が進み、大手出版社もどうなるかわからない時代です。
しかし、ビジネスを立ち上げるなら、ぜひ本を読むことをオススメします。
理由は簡単です。
実体験に基づいた成功のヒントが隠れているからです。
有名な話ですが、かのQBハウスの創業者は、大前研一の名著「企業参謀」を読んで、ビジネスを閃いたと言われています。
あなた自身も驚くようなヒラメキに出会うチャンスです。
小倉昌男「経営学」
今日ご紹介したい1冊は、ヤマト運輸の小倉昌男氏の著書「経営学」です。
この本は、長年大手百貨店の下請けをやっていたヤマト運輸が、個人向けの宅配サービスに切り替え、見事成功に導くまでの試行錯誤を詳細に記したものです。
さきほどのQBハウスの例と同様に、この本で登場するヤマトが構築したネットワークの方法(あるエリア内で決まった時間内に商品を届ける仕組み)を応用し、見事成功している企業があります。
東京23区内でよく目にするお酒のディスカウントストア「カクヤス」です。
カクヤスは、酒販店の原点である「配達」に特化し、23区内であればどの家でも短時間で届ける仕組みを構築し、酒販店のチェーンとしてはずば抜けた1,000億円の売上突破を実現しました。
著書の中で、小倉さんはどうすれば需要にバラつきのある荷物配達を効率よく、そしてコストコントロールできるかを考えました。
いつ来るか分からない配達依頼をいちいち受け付けていれば、あまりに非効率です。受け付けだけではありません。配達もその都度やっていては、人件費もバカになりません。
大手百貨店時代であれば、配送依頼もまとまっており、しかも決まった場所へ届ければよかった。仕事の中身がクリアだったわけです。しかし、一方で容赦ない値引き要求があり、このままでは事業が立ちいかないと考え、個人向けに切り替えた背景がありました。
個人向けの宅配事業を立ち上げる際、百貨店に取引解消の申し入れも行ったそうです。まさに背水の陣で臨んだビジネスでした。
宅配事業そのものは、当時すでに米国に存在するサービスでした。小倉昌男さんが一から考えだしたものではありません。
しかし、セブン-イレブンと同様、そのまま模倣するのではなく、アレンジして何度もトライアンドエラーを繰り返し、成功したのです。
この本にはこんなヒントが書かれています。
・コストをどうやって一律化(固定費化)させるか
・そのビジネスの原点を知り、活かす方法
・すでにある仕組みの応用
・どのように試行錯誤すればよいのか
(トライアンドエラーのやり方)
ぜひ、1冊でも多くビジネス書を読んでください。
なお、「理論」ではなく「実践」された内容のものを選びましょう。
ビジネスは理論も重要ですが、それ以上に構築するプロセスが大切です。こういうことをやってみた。結果うまくいった、いかなかった。いずれにせよ、なぜうまくいったのか、うまくいかなかったのか。
この点を明らかにしているビジネス書を探してください。
もちろん、誰かがやってうまくいった方法が自分に当てはまるとは限りません。だからこそ様々な手法を知り、そのやり方を実行するとどうなるのか、1例として知っておくことで、強く継続的なビジネスモデルを生み出すための下地になるのです。
これ以外にもオススメしたい書籍
ルイス・ガースナー「巨像は踊る」
ITとはまったくの畑違いからいきなりIBMのトップに就任し、見事復活の道を切り開いた話です。
既存ビジネスに行き詰まりを感じているなら、どのように考え、状況を打開すればよいかのヒントが満載です。
ジム・コリンズ 他「ビジョナリー・カンパニー」シリーズ
このシリーズは有名ですね。
優れているのは、成功したケースだけでなく、失敗事例も取り上げ、共通する原因を明らかにしようとしている点です。非常にオススメです。
菅野 寛「経営の失敗学」
ビジネス書の多くが、「成功する方法やケース」が書かれていますが、この本は違います。
「経営は失敗しやすいもの」というこれまでにない前提で書かれた本なのです。非常に勉強になります。オススメです。
リチャード・P・ルメルト「良い戦略 悪い戦略」
ビジョナリー・カンパニーと同じく、とても有名なビジネス書です。
世の中に様々な戦略関係の書籍がありますが、この本が示すのは「成功するための絶対的な戦略はない」ということ。戦略はその都度変化させてこそ意味があると断言しています。まさしくそのとおりです。
柳井 正「一勝九敗」
ユニクロを一代であの規模までに成長させた柳井会長の本です。
タイトルどおり、事業戦略では10回試して、1回成功すればいいということを言い切っています。肝心なことは失敗した9回は無駄ではなく、1回の成功にたどり着くための9回であったということ。発明王エジソンの言葉を思い起こさせますね。
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