つながりを提供するビジネスモデル
- 2016.10.18
- 事例集
もはや当たり前になりつつある「1人カラオケ」。
一般社団法人 全国カラオケ事業者協会によると、カラオケ市場は約6,000億円。年々縮小している中で、1人カラオケは広がっています。
さて、1人カラオケは終始1人ですが、同じように1人で行って、新しい「つながり」を生み出す仕組みがあります。
1人で行けるゴルフ
「1人予約ランド」
http://www.valuegolf.co.jp/one.cfm
株式会社バリューゴルフが提供する、お一人様向けのゴルフ予約サービスです。
ゴルフに行きたいなぁと思っても、自分を含めて3人もしくは4人揃える必要があります。
また、せっかく揃っても予約したい日時に取れないかもしれない。できれば、自分が空いているときに、好きなときにさっと行きたい。
こういったゴルファーの悩みを解消するサービスなのです。
WEBサイトから予約を済ませると、1人での参加者を最大4名組み合わせてくれ、その日その時間帯に3名以上集まらなければ、キャンセルとなるとてもわかりやすい流れになっています。
とはいえ、1人で参加してどんな人が来るのか不安です。
そこで提供されているのが、「プロフィールの公開」。
イラストとニックネーム、年代・性別、そしてゴルフのレベルが記載されており、予め雰囲気を確認することもできます。
若者のゴルフ離れが叫ばれる中、着実に会員数を伸ばし、2016年9月現在30万人を超える勢いです。
なぜ、これがうまくいくのか
理由は2つです。
一つめは縮小する市場です。
経済産業省が発行するレジャー白書によると、ゴルフ人口は2000年の1,300万人から大幅に減り、2015年では720万人。なんとこの15年で半分近く減っています。
「そんなに市場が縮小しているのか。それじゃ参入しても厳しいなぁ」
と考えるのは早計です。
人口は確かに減っていますが、全国のゴルフ場利用者数は、依然8,000万人を超える規模を持っています。(平成26年)。バブル真っ盛りの頃の1億人から比べれば、1,500万人減っていますが、それでも十分な規模です。
市場が縮小するのはビジネス的にあまり「美味しくない」と思われがちです。しかし、実はもう一つの顔があるのです。
「プレイヤーの減少」です。
つまり、競合が減り、戦い安くなるということです。
もちろん、市場そのものが消滅してしまっては元も子もありませんが、ゴルフの場合、当面消滅は考えにくいでしょう。
うまくいくもう一つの理由は、「継続性のあるテーマ」であること。これは詳しく述べるまでもありませんよね。
先程の競技人口と利用者数を比べても、1人の人間が10回近く利用している計算になるほどです。間違いのないリピート性を持つテーマの1つです。
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