【プロダクト3層モデル図鑑100】032_ビジネススクール

【プロダクト3層モデル図鑑100】032_ビジネススクール


新しいビジネスを立ち上げようとしている方へ。どんなに素晴らしいアイデアでも、顧客に「選ばれる理由」がなければ成功は難しいでしょう

今回は、プロダクト3層モデルを使ってビジネススクールのビジネスを徹底解剖し、その成功の秘訣を、あなたの事業アイデアに活かせるヒントとしてご紹介します


ビジネススクールのプロダクト3層モデル

1. 中核の価値:あなたのビジネスは、顧客のどんな「本質的な欲求」に応えますか?

ビジネススクールは単なる「教育機関」ではありません 。顧客は「キャリア、スキルアップ、人脈形成」という、将来の成功、自己実現、そして専門的なネットワーク構築という本質的な価値を手に入れています。

ビジネスへのヒント

あなたのビジネスが提供する究極の価値は何でしょうか? 「家計の不安をなくす」、「新しい趣味で人生を豊かにする」、「自信を取り戻す」など、顧客の感情や根本的な課題に焦点を当ててみましょう 。この核となる価値が明確であれば、事業の方向性がブレることはありません

2. 第2層:形態(見える部分)

この層は、顧客が直接見て、触れて、利用するサービスや商品の具体的な要素です 。中核の価値を形にする重要な部分です

機能

ビジネススクールの例として、フルタイム、パートタイム、オンラインMBA、ファイナンス、マーケティング、リーダーシップといった、多様な学び方や専門分野のコース提供があります。

品質

教授陣の質、カリキュラムの充実度、卒業生の活躍、就職支援といった要素が品質を決定づけます。

デザイン

教室や施設の設備、オンライン学習プラットフォームのUI、教材の構成などが、快適な学習体験を提供します。

ブランド

世界ランキング上位校、国内トップ校、専門分野に特化したスクールという実績と評価が、ブランドの信頼性を高めます。

3. 第3層:付随機能(見えない部分)

この層は、顧客体験をさらに豊かにし、リピーターを増やすための「見えない」要素で、競合との差別化を図る上で特に重要になります

価格

授業料、入学金、教材費、奨学金制度といった料金体系が設定されます。高額になりやすいため、費用対効果や資金調達のサポートが重要です

提供チャネル

顧客は、キャンパス、ウェブサイト、説明会、エージェントなどを通じて情報収集や入学手続きを行います。

関連サービス

メインの教育プログラムに加えて、企業向けオーダーメイドプログラム、共同研究など、教育以外の価値を提供するサービスが、顧客満足度を高めます。

保証・サポート

就職相談、キャリアセミナーなど、卒業後のキャリア形成に関するサポート体制が、顧客の不安を解消し、信頼獲得に繋がります。

パートナー

企業、大学、政府機関、国際機関など、カリキュラムの質や卒業後の機会を広げる多様なパートナーと連携しています。

カスタマイズ

専攻分野選択、交換留学プログラムなど、顧客一人ひとりのキャリア目標に合わせた柔軟なカスタマイズサービスが、ロイヤリティを高めます。

まとめ:あなたのビジネスを「3層モデル」で再構築しよう

新しいビジネスを考えるとき、ついつい「何を作るか」という機能に目が行きがちです 。しかし、本当に成功するビジネスは、顧客に提供する「中核の価値」を明確にし、それを「見える部分」と「見えない部分」のすべてで一貫して表現しています

このビジネススクールの事例を参考に、あなたのビジネスアイデアをプロダクト3層モデルに当てはめて、顧客に選ばれる理由を一つひとつ組み立ててみてください