【プロダクト3層モデル図鑑100】020_法律相談

【プロダクト3層モデル図鑑100】020_法律相談


新しいビジネスを立ち上げようとしている方へ。どんなに素晴らしいアイデアでも、顧客に「選ばれる理由」がなければ成功は難しいでしょう。

今回は、プロダクト3層モデルを使って法律相談サービスのビジネスを徹底解剖し、その成功の秘訣を、あなたの事業アイデアに活かせるヒントとしてご紹介します。

法律相談のプロダクト3層モデル

1. 中核の価値:あなたのビジネスは、顧客のどんな「本質的な欲求」に応えますか?

法律相談サービスは単なる「情報提供」や「手続き代行」ではありません。顧客は「法律にかかわる問題を解決したい」という、心理的な重圧からの解放や、権利・利益の回復という本質的な価値を手に入れています。

ビジネスへのヒント

あなたのビジネスが提供する究極の価値は何でしょうか?「家計の不安をなくす」「新しい趣味で人生を豊かにする」「自信を取り戻す」など、顧客の感情や根本的な課題に焦点を当ててみましょう。この核となる価値が明確であれば、事業の方向性がブレることはありません。

2. 第2層:形態(見える部分)

この層は、顧客が直接見て、触れて、利用するサービスや商品の具体的な要素です。中核の価値を形にする重要な部分です。

機能

法律相談サービスの例として、民事事件、刑事事件、家事事件、企業法務など、具体的な法的な問題への対応があります。

品質

弁護士の専門性、迅速な対応、丁寧な説明が品質を決定づけます。顧客は、自身の問題を安心して任せられる高い専門性と誠実さを求めます。

デザイン

ウェブサイトや事務所の信頼感のある印象、そして何よりも相談スペースのプライバシーが確保された空間が、顧客の心理的なハードルを下げ、安心して相談できる体験を提供します。

ブランド

著名な弁護士が所属、メディア掲載実績、受賞歴」といったブランドイメージは、顧客に高い信頼性と安心感を与えます。

3. 第3層:付随機能(見えない部分)

この層は、顧客体験をさらに豊かにし、リピーターを増やすための「見えない」要素です。競合との差別化を図る上で特に重要になります。

価格

時間制料金、着手金、報酬金、パック料金といった料金体系が設定されます。法律相談では、料金体系の明確さと透明性が、顧客の信頼に直結します。

提供チャネル

顧客は、事務所(対面)、Webサイト、提携サービスなどを通じて法律相談を利用します。

関連サービス

メインの相談・解決に加えて、調停、訴訟、示談交渉、契約書作成など、問題解決のプロセス全体を一貫してサポートするサービスを提供します。

保証・サポート

相談後のアフターフォロー、セカンドオピニオンなど、問題が解決した後や、他の意見を聞きたい場合のサポート体制は、顧客の不安を解消し、長期的な信頼関係の構築に繋がります。

パートナー

他士業(司法書士、行政書士など)、企業、団体など、問題解決に必要な外部の専門家や組織と連携することで、より総合的なサービスを提供します。

カスタマイズ

個別ニーズに合わせた相談プランなど、顧客一人ひとりの抱える問題の複雑さや状況に応じた柔軟な対応が、顧客ロイヤリティを高めます。

まとめ:あなたのビジネスを「3層モデル」で再構築しよう

新しいビジネスを考えるとき、ついつい「何を作るか」という機能に目が行きがちです。しかし、本当に成功するビジネスは、顧客に提供する「中核の価値」を明確にし、それを「見える部分」と「見えない部分」のすべてで一貫して表現しています。

この法律相談サービスの事例を参考に、あなたのビジネスアイデアをプロダクト3層モデルに当てはめて、顧客に選ばれる理由を一つひとつ組み立ててみてください。