新規事業や起業に関する本に「肝心なこと」が載っていない理由

新規事業や起業に関する本に「肝心なこと」が載っていない理由

もう8年以上です。

新規事業や起業に関する本に対して、1つの疑問を感じています。

「アイデアの出し方」に関する記述が少ないことです。
(ここで言うアイデアとは、ビジネスアイデアのことを指します)

書籍やコラムの執筆、本サイトの運営する中、ひたすら成功事例の収集と並行して、関連する書籍(新規事業や起業)の書籍やWEBサイトについてほぼすべて目を通してきました。時間がないときでも書店に足を運び、「アイデア出し」に該当する項目だけでもチェックしています。

少ない。というよりもほとんど載っていません。
昨日も(11/15)書店に赴き、新刊らしきアイデア出しの本を見つけましたが、やはり肝心なことは載っていませんでした。

もちろん0ということではありません。

ヤマト運輸やスタバ、マクドナルト、Uberなど有名企業に関するものであれば、どうやってそのアイデアに至ったのかが書籍などで克明に紹介されています。

とはいえ、少ない。もっとさまざまなアイデアの出し方を知りたいのに。

ある時、この疑問を出版社の編集者に尋ねてみました。
すると、当たり前すぎる答えが返ってきたのです。

 

成功者は本を書かない

この小見出しが答えだというのです。

出版社としては、書いて欲しい。間違いなく売れるからです。

が、書いてもらえない。
振り返ってみると、当たり前と言えば当たり前の話です。

これを読まれているあなたも、いずれ成功したとき「よし、成功したし、本を出そう!」とは思わないでしょう。成功した経営者にそんな暇はないからです。

理由はもう1つ。
成功者は本を出す必要性がない。

すでにビジネスとして成功しているのです。
ボランティア的な、後進を育てる的な感覚は別として、やる意味がない。(本には象徴的なイメージがあるので、そのためだけに出す人もいるようですが)

成功者が知っている「アイデアの出し方」が世の中に出回らない。
もちろん0ではないが、あまりにも少なく限定的ケースにとどまっている。

原因は、成功者はアウトプットする暇がないし、その必要性を感じていないから。

成功する思考パターンや方法論が世に出にくいのはこうした矛盾によるものだったのです。