発想の転換はこうする!廃線が生まれ変わった新ビジネス
- 2016.11.15
- 事例集
これまでやってきたビジネス基盤が使えなくなるー。残念ながら、おうおうにして起こります。
・トランザクションが減り、余ったサーバー。
・来店客数が減り、余剰となった売り場。
何もしなければ、その分維持コストがかかるだけです。こうした資産は一体どうすればいいのか。
実はあるのです。大掛かりな投資を必要とせず、「発想の転換」だけで見事な成果を上げている事例が。早速ご紹介しましょう。
廃線をマウンテンバイクで走る?!
「Gattan Go!!(ガッタンゴー)」
http://rail-mtb.com/
2004年に廃線された岐阜県奥飛騨にある旧神岡鉄道。この鉄路の上を走るのは、電車ではなく、なんとマウンテンバイクです。
鉄工所によって製作された2台のマウンテンバイクを繋いだ「レールマウンテンバイク」がレールの上を颯爽と走るのです。
奥飛騨温泉口駅から神岡鉱山前駅まで往復6キロ。途中には冷んやりとした真っ暗なトンネルや神岡の町を一望できる高架などがあり、さながらテーマパークのアトラクションです。
レールバイクの種類も豊富です。
・2人乗りの電動アシスト付きハイブリッド車
・2台のバイクの間に観覧用のシートを設けた3人用観覧シートセット
・2台のバイクの間に2階建てのシートを設けた4〜5人用
その他、車椅子用のアタッチメントを設けたものや、チャイルドシート、ペットゲージを設けたものなど、利用者に応じた様々な種類のレールマウンテンバイクが用意されているのが特徴です。
この見事な発想によるサービスは、国土交通省・日本鉄道賞にて「蘇ったレール特別賞」や同省の中部地方整備局の「未来創造大賞」を取るなど、大きな注目を獲得しています。
このビジネスの最強ポイント
ポイントは2つです。
一つは、大掛かりな投資コストがかかっていないこと。レールマウンテンバイクの製造にはある程度費用がかかるでしょう。しかし、鉄道の運営に比べれば段違いに低コストです。
そして、維持コストが安いこと。鉄道運営同様にレールやバイクのメンテナンス費用はかかりますが、こちらも明らかに低コストです。
他にもある同じ発想
使われていない資産を有効活用している例は他にもあります。
「360°テラス」
http://www.week.co.jp/gourmet/128992/
裏磐梯の星野リゾート内にあるカフェです。
裏磐梯は、ご存知の通りスキーのリゾート地で有名です。
つまり、冬場はたくさんのお客さんが来ますが、それ以外の季節とは大きな売上の差が生まれます。そこで、眺めの良いスキー場をカフェにしたのです。冬場のスキーとそれ以外の季節ではカフェ。見事な資産の有効活用です。
利用頻度が減ったもしくは無くなってしまった資産。売却できない、リース残が残っているなど様々な理由があるかもしれません。だからこそぜひ、発想を切り替え新たな収益を獲得するものへと変貌させて下さい。
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