【必読】新しいビジネスモデルのための”コンセプト”のつくりかた

【必読】新しいビジネスモデルのための”コンセプト”のつくりかた

新しいビジネスモデルを考えるとき、ぜひ、おすすめしたいのが「コンセプト」化です。
世の中の成功しているビジネスのほぼすべてが、優れたコンセプトによるものだからです。

「とはいえ、コンセプトってそんな簡単に思いつかない」

安心してください。
大丈夫です。

簡単にできる方法をご紹介しましょう。

実例で見るコンセプト

そもそもコンセプトとは何なのか。
専門的な話は抜きにして、実例でご紹介するところから始めましょう。

このサイトの基本スタンスは、「中小企業やフリーランス」向けのビジネスモデル、
ですから、大企業の話は抜きでいきますね。

さて、少し規模が大きいかもしれませんが、ピンクカラーで有名な

「WILLER」
http://travel.willer.co.jp/

高速バスで有名ですよね。
利用された方もいると思います。

このWILLER株式会社が手がけるものは、高速バスに限らず、さまざまなサービスには
見事なコンセプトがあるのです。

例えば、2016年に始められたサービス「レストランバス」。
1階部分にはキッチン、2階には対面で座れるシートになった2階建てバスで、先々で採れる旬の野菜や食材を使ってシェフが調理し、客は舌鼓を打ちながら、絶景を楽しむというサービスです。
そのコンセプトは、

「絶景を楽しみながら地方の旬な食材を味わう」。

レストラン+バス。
そこに地方の旬な食材。見事なコンセプトです。
ここまでくると、そう簡単にマネできません。

もう1例いきましょう。

JINS+アマゾンで出来上がる世界一の専門店でご紹介した、

「つえ屋」
http://www.e-104.info/

京都にある「つえ」の専門店です。
なんとその数は、9,000種類。さらに在庫は17万。
世界一だそうです。

肝心なコンセプトは・・・もう想像がつきますよね。
記事のタイトルにアマゾンといれたのもそのためです。

2つの事例を振り返ると、いずれにも共通するのは、

「独自すぎる商品やサービス」

です。

これを簡潔な文章にしたもの、それがコンセプトです。

よく、コンセプトの話で登場する、シャネルやTDLなどもまさにそう。
独自すぎる、ここがポイントです。

なぜ、独自すぎなければいけないのか。
理由は簡単ですよね。
中途半端だと、競合他社のサービスに埋もれるからです。

そして、ただ、独自すぎる商品やサービスだとしても、お客さんに伝わらなければ
意味がない。そこで、「簡潔な文章」にまとめるわけですね。

コンセプトを見つける「対置」とは?

コンセプトが何なのか。
そのイメージはつきました。
では、どうやって見つければいいのか。

ぜひご紹介したい方法が、

「対置」

です。

文字通り、「対面に位置する」ことです。
この方法を使えば、簡単に競合他社にはないコンセプトを見つけ出すことができます。

例えば、あなたのビジネスが蕎麦屋だとしましょう。
どうやって、コンセプトを考えますか?

「手打ち」「十割」「二八」「〇〇県」

といったことが思い浮かぶかもしれません。
でも、これだと差別化は難しいでしょう。

そこで使うのが、「対置」です。

ズバリ、競合に対するように、そのポジションを決めるのです。
例えば、競合が「提供スピード」なら、「味」で、競合が「味」なら、提供スピードに
ポジションを構える。

これが対置です。

とはいえ、お気づきのとおり、提供スピードや味を対置させても、それほど差別化で
きているようには思えません。

そこで、もっと違う観点で「対置」させる必要があります。
いくつか、例をご紹介しましょう。

1)一万円選書
http://iwatasyoten.my.coocan.jp/99_blank001.html
プロフェッショナル仕事の流儀にも登場された有名な事例です。

このビジネスの場合、本を選ぶとき、ふつうは自分で選んで買うものですよね。
それを、書店が代わりに選ぶようにした。つまり、

「自分」 ⇔ 「書店」

という対置になっています。

2)つえ屋

さきほどご紹介した「つえ屋」さんの場合はどうでしょう?
一般的に、つえって専門店そもそもが見つけにくいですよね。
ふつうに考えると、足を運ぶのは百貨店でしょうか?
いくら百貨店でも9000種類はあり得ません。
その他の商品と同じように並べられているぐらいです。

「一般」 ⇔ 「専門」

という対置になっているわけです。

3)TDL

有名な例も挙げておきましょう。
みんな大好き、ディズニーランドです。
TDLの対置は?ご存知のとおり、

「日常」 ⇔ 「非日常」

です。

出尽くしているのでは?

3例ほど事例を挙げてみましたが、お気づきのとおり、ふつうに考えると
だいたい出てしまっている感じがしますよね。

例えば、「高い」に対して「安い」とか。
単純に反対のポジションで対置させようにも、そこは競合に取られている。

では、どうすればいいのか。
対置させるポイントは、「反対」だけではありません。

お客さんから見て、その商品やサービスを選ぶ観点はすべて、「対置」させる
切り口になります。

どういうことでしょう?

さきほどの「蕎麦屋」の場合、お客さんが選ぶのは、「味」「提供スピード」
、さらに「価格」といったところ?ではありませんよね。
まだまだあると思いませんか?例えば、

「お店の雰囲気」「場所」「お店のこだわり」

などなどがあります。
さらに、「蕎麦屋」の概念を離れることで、「対置」させるポジションが見つかります。

つまり、「飲食店」という縛りから離れてしまうのです。
ふつう、蕎麦屋さんといえば、注文すると、しばらくして注文したとおりの「蕎麦」が
自分のテーブルに運ばれてきます。

「そんなの当たり前だろ?」

ここで飲食店という概念を離れ、「アパレル」の概念を取り入れてみる。
例えば、「試食ができる」、です。

そんな「飲食店」聞いたことがありませんよね。
デパ地下ではあるまいし。

もちろん、このままできるかどうかは未知数です。
でも、だれかがこの話を聞いたとき、

「そんなバカなことできるわけないだろ?!」

と思われるくらいでまずはちょうどいいのです。
反対に、「それ、いいね」と言われる切り口は、残念ながら、
誰かが先にやっているでしょう。

世の成功しているビジネスには、当初反対だらけだったものが多いと
言われているとおりです。

反対する人は、「ある種の常識に縛られて」います。
あなたがやろうとしていることは、まさにその「常識」から外れようとしているもの
なのです。

だから、いいのです。
反対されるほどのネタだからこそ、「常識を覆し、競合他社を大きく引き離す最高の
ビジネス」になりうるのです。

ぜひ、いろいろと「対置」をしてみてください。