施設ビジネスのKPI「滞留時間」を大幅に伸ばした新業態とは?

施設ビジネスのKPI「滞留時間」を大幅に伸ばした新業態とは?

KPIとは(Key Performance Indicator)の略称で、日本語では「重要業績評価指標」と言われます。経営ではさまざまな種類の業績評価指標が使われますが、KPIはその中でも「キー(重要な)」となる指標のことで、目標の達成に向かってプロセスが適切に実行されているかどうかを計測するためにあります。

KPIになるものとしては、回転率や、来客数といった売上の要素になるものや、FCF(フリーキャッシュ・フロー)のような財務上のものを設定するなどのケースがあります。

飲食店に代表される施設ビジネスでは、お客さんが長くいるか(滞在時間)、できるだけ短時間で出てくれるか(回転率)のどちらかが、KPIとしてよく設定されます。

このKPIを爆発的に伸ばした代表的な施設ビジネスがあります。
早速、ご紹介していきましょう。

温泉 ✕ カフェ

「おふろcafe  utatane」

株式会社温泉道場が運営する、大宮にある新しい温泉施設です。

さきほどご紹介したとおり、こうした施設では、いかにしてお客さんに長くいてもらえるかが、売上を左右します。

 

実際、かのTDLでは、アトラクション・ショー収入のうち、商品販売と飲食販売収入が51%を占めています。(残り半分が、純粋なアトラクション収入)

メインのアトラクションだけでは、売上が半分にしかならないのです。
できるだけTDLにいてもらい、グッズを買ったり、レストランで食事してもらえるか。ここがカギになるわけです。

この事例もまさに、です。

仕事をするためのワークスペース、ハンモックやマッサージチェアがあるリラックスコーナー、さらにはブックライブラリーや、音楽イベントが開催されるイベントスペースまで。まさに、どんな人でも1日中過ごせる空間になっています。

なぜ、うまくいくのか

上述したとおりです。
ゆっくりくつろぎながら過ごすための工夫が至るところにあり、休日や仕事帰りに立ち寄りたい、ワンストップなスポットになっているからです。

そこにいけば、もう他に行く必要がない。
これは店舗だけではありません。
WEBサービスなどでも、当然「滞在時間」という指標があります。

どうすれば、長くいてもらえるか。
事例のように、メインのコンテンツも十分なものがある上に、さらにサブコンテンツが盛りだくさんになっている。

お客さんに1分でも長くいてもらう工夫をどんどん付け加える。投資&コストの課題は当然ありますが、お金のかけずにできることもあります。

ぜひ、なにができるか知恵を絞ってみてください。今の売上がいきなり倍増するかもしれません。