NO.1ビジネスモデルを発想する公式 第2弾【利益率と回転率】

NO.1ビジネスモデルを発想する公式 第2弾【利益率と回転率】

売上が下がってくると、どうしても「商品やサービス」自体の魅力や価値が低下してきたのではと考えがちです。

あらゆるモノが溢れる今、長期間に渡って売上を維持することはもはや例外中の例外です。ぜひ、視点を切り替え、商品やサービスそのものではなく、提供方法に目を向けてみましょう。

そこで、公式として参考にして頂きたいのが、【利益率と回転率】です。

どのようなビジネスでも例外なく、必ず【利益率】か【回転率】かのいずれかのタイプに属します。
これを切り替えることで新たなビジネスモデルを生み出すことが可能になります。
事例を交えながら、ご紹介していきましょう。

 

そもそも利益率型と回転率型とは?

利益率型とは、1回の取引で十分な利益を上げるスタイルで、いわゆる高額商品がこれにあてはまります。

一方の回転率型は、1回あたりの利益は少なく、客数や取引数を重ねることで予定している利益を積み上げるスタイルです。スーパーやコンビニなど日用品がこれに当てはまります。

どちらが優れている、というわけではありません。

持って頂きたい視点はこの2つをうまく切り替えることで、「利益確保」のスタイルを変えるということです。

利益率型を回転率型に変えるとは?

では、具体的にどう変えていけばいいのか。
まず「利益率→回転率」への切替から。
例えば、システム開発業。

ご存知のとおり、システム開発は1回の取引額は大きいですが、その分回収も遅いといった負の側面もあります。案件も毎日のように来るわけではない。
仮に案件が殺到しても、人員の都合もあってすべてを受けるとはいかない。

つまりは、売上が平準化しないわけです。

そこで取り入れたいのが、週単位や月次単位で売上が発生する仕組みです。

システム開発業の場合、委託だけでなく、エンジニアの派遣や運用業務の委託、といった手法があります。

こうした方法はすでにどこでもやっているので、少々競争性に欠けます。

そこで提案したいのが、「顧客とのコミュニケーション」。
これだけ通信手段が揃っている時代です。
お客さんとのリアルタイムでのコミュニケーションを取らないのはもったいない。

自社で構築してもいいですし、既存のツール、例えば「チャットワーク」などを利活用して、情報共有の場を作る。

もちろん、有償です。月々3万円などでどうでしょう?
チャットワークの場合、LINEのように閉じたグループを作ることができます。

その中で、ちょっとした相談事やアドバイスを提供するのです。
仮に20社お客さんがいれば、

3万円✕20✕12=720万円/年

意外と悪くない売上です。
システム開発のノウハウを、1案件単位でまとめて提供することから、相談の都度提供する。
つまり、【分割】して提供するわけです。

 

回転率型→利益率型へ

今度は反対です。1回あたりの利益はそれほど多くない。
例えば、喫茶店。コーヒー1杯あたりの利益を毎日積み上げる必要があります。

商品販売だけだと、大きな利益は見込めません。
そこで併用したいのが、【サービス提供】です。

カフェスペースの一部で、コーヒーの入れ方講座を開く。
1回5,000円。10人参加すれば50,000円。
コーヒー代が500円としたら、一気に100杯分に相当します。

もちろん、その講座に合わせてコーヒー豆の販売も忘れません。
会員制を導入し、「会員限定」でスペシャリティコーヒーの淹れ方講座を特別に開催するなど、いくらでも広がりが生まれます。

ベストは利益率型と回転率型の同居

利益率型と回転率型のどちらが良いと言うわけではありません。
御社のビジネスが今、どちらのタイプであったとしても、ぜひもう片方の利益モデルの構築をオススメします。

成功している企業は、必ずこの両輪を兼ね備えています。
どちらかが行き詰まってももう片方で事業を支えることができるからです。