【今さら聞けない】「運転資金」の正体

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ビジネスを始めて行くと、家賃や光熱費、従業員の給料などの「資金繰り」に悩まされることがあります。

こうした事態を防いでおくために、ぜひ計算しておいてほしいのが、ご紹介する運転資金です。

運転資金の正体

余談ですが、英語ではワーキングキャピタル(Working Capital):運転資本と呼びます。日本語をそれほど変わらないですね。

さて、運転資金とはそもそも何なのか。
ひらたく言えば、事業を継続していくために必要不可欠な「資金」のことです。

例えば、毎月かかるコストが、

家賃 :20万円
光熱費: 4万円
給与 :25万円
交際費: 5万円
計:54万円

としましょう。
この54万円はどうやってもかかる費用、つまり何もしなくてもかかる費用です。この費用のことを固定費と呼びます。

これで終わりではありません。
単純に毎月発生する分だけではなく、次の売上まで持っておく必要がある分を追加する必要があります。

どういうことでしょう?

売上が50万円あった。
しかし、振り込まれるのは、来月末。

もし、今が月初だとしたら、単純に今月分と来月分の2ヶ月分。
このお金が必要なわけです。

これが運転資金の正体です。

簡単な運転資金の計算方法

いったい今いくら必要なのか。
簡単な方法はないのでしょうか?

あります。とてつもなく簡単ですので、ぜひお手隙のさいにも計算してみて下さい。手順は3つだけ。

1)未入金の売上、売掛金を合計する
2)未払金、買掛金を合計する
3)1から2を引く

これだけです。
単純に、まだ入ってきていない売上から、まだ支払っていない費用を差し引くだけです。

例えば、こんな感じです。

1)売掛金30万円
2)未払金20万円

30−20=10万円。この10万円が運転資金です。

なぜこんな計算をするのか

計算した10万円は、今手元にないお金です。
当たり前ですよね。まだ入ってきていないわけですから。

裏を返すと、まだ入ってきていない10万円分は補填する必要がある、ということです。

つまり、この差額が大きくなればなるほど、資金繰りが厳しくなる恐れがある、ということ。

手元にある現金や預金に余裕があればいいですが、もし不足している場合、借入を起こしたり、支払いを待ってもらう必要がでてきてしまいます。

どうすればいいのか

方法は2つ。簡単です。

1)支払はできるかぎり後ろへ
2)入金はできるかぎり早く

よく、少しくらいあとでも大丈夫と考えている人がいますが、非常に危険です。ビジネスが一定しているのであれば、なんら気にする必要はありませんが、あなたのビジネスが拡大傾向にあるなら、要注意です。

ビジネスが広がれば広がるほど、この運転資金は大きくなるからです。

毎月計算する必要はありませんが、ぜひビジネスが軌道に乗り始めたときにはざっと計算するクセを付けておいてください。

そうすることで思わぬ綻びを防ぐことができます。