束ねるビジネスモデル
- 2016.10.09
- 事例集
TVCMでよく見かける「ラクスル」をご存知ですか?
24時間対応で、名刺やチラシを格安で印刷してくれるサービスです。
名刺100枚500円、A4チラシが1枚1.1円からとトンデモない安さです。
「ラクスル」
https://raksul.com/
なぜこんなことが実現できるのか。
それは、全国にある印刷工場の「非稼働時間」を有効活用しているからです。つまり、印刷機を使っていない時間を使って、依頼を受けサービスを提供しているのです。
この方法と同じように、「資産」を束ねるビジネスモデルがまだまだあります。資産は機械だけではありません。「人」「ノウハウ」「お金」などもそうです。
職人を束ねた自分だけの「縫製工場」
「nutte(ヌッテ)」
https://nutte.jp/
たった1枚から、フルオーダーやリメイクに対応する縫製サービスです。請け負ってくれる職人さんはその数1,000人。
服を作ったことがない人でもイメージを伝えるところから始められるようになっています。
また、ショップなどプロの方が利用するのもアリ。とりあえず試作品を作ってみたいけど、普通に外部へ依頼すれば1点だけとはいきません。
全国にいる縫製職人さんにとってメリットは大です。
中国や東南アジアなどの安い労働力に仕事を奪われ、厳しい状況に立たされています。従来なら、下請けや既存の取引先からしかなかった販路を大幅に拡大でき、売上を伸ばすことができます。
なぜ、うまくいくのか
集客ルートを提供するビジネスモデルの記事でもご紹介した通り、ビジネスでの成功の秘訣は「三方よし」です。
運営者だけが儲かったり、利用者だけが得するのはまずうまくいきません。仮にうまくいっても、長くは続かないでしょう。
よくある失敗例として、顧客への過剰なサービスがあります。
例えば、プライスダウン。値引きですね。
値引きをすることで客足が改善する時点で、ビジネスとしてはキケンです。
もちろん、新規客を獲得するために一時的に実行することがアリですが、それが常態化してしまうと、心理的にやめることができなくなってしまい、かなり厳しい状況に追い込まれる恐れがあるのです。
誰かが一方的に利益を得るのではなく、参加者全員が得をする。
ビジネスモデル形成に絶対欠かせない要素なのです。
この事例から考えられるビジネスモデルの例
資産を束ねることで新しいビジネスモデルを作る。
ご紹介した事例以外でも考えられそうです。
冒頭でご紹介した通り、資産には「人・機械・製品・材料・お金」などがあります。
会計をご存知の方なら、貸借対照表の資産項目にあるものをイメージして頂ければわかりやすいでしょう。
資産の項目に含まれているものには、
・現金・預金
・売掛金
・仕掛品・半製品
・原材料
・工場
・土地
・機械
などがあります。また、無形資産して、
・株式
・商標や特許
といったものもあります。
「人」そのものは資産に計上されず、販管費でしか出てきませんが、その人が持つノウハウは紛れもない「資産」です。
上記に挙げた資産の一覧の中で、「束ねる」ことができるものはないかぜひ、探してみてください。まだまだビジネスモデル化されていないものが存在するはずです。
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