【時間がもったいないと思っている人を狙え】時間デフレのビジネスモデル
- 2016.07.01
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デフレ時代に逆戻りと言われています。
お金だけではありません。今や「時間」もデフレの時代です。
いわゆる「時短」です。
消費者に何か1つのことをじっくりとやってもらうことが難しくなりました。
こんな状況下でぜひ考えたいビジネスモデルが、「ながら」モデルです。「〜をしながら、そのついでに何かをやってもらう」スタイルです。
■とにかく時間がもったいない
生活や仕事のことで本当はやりたい、やらなきゃと思っているけど、なかなかその時間が取れない。
必要なのはわかっている。でも、その時間が惜しい。
というか、本音は面倒。そこへ行くのが面倒。連絡するのが面倒。
そういうことありますよね。
例えば、「靴磨き」。
靴磨きと言えば、駅前などで多くの人が行き交うなか、小さな折りたたみ椅子に腰をかけ、背中を丸めながら靴を磨いているイメージでした。
靴を磨いてもらうお客さんは、手持ち無沙汰を解消するために、その間本を読んだり、電話をしたり。そこそこの時間を取られます。
そこへ登場したのが「出張型靴磨き」。
オフィスなどで、打ち合わせ中に靴磨きを行うスタイルです。
これであれば、お客さんは忙しいさなか、いちいち出掛けていく必要がなくなります。
まさに、「仕事をしながら」ですね。
この出張型靴磨き。
フリーランスで成功している方が続々と登場しているそうです。
■なぜ成功するのか
今ほど、お客さんを待つスタイルが厳しい時代はありません。
なぜなら、ありとあらゆる情報がPUSH型に変貌しているからです。
自分から出掛けなくても、自分から行動しなくても必要以上の情報がスマホやテレビを通していくらでも入ってくるからです。
必要な情報は十分ある。
そんな人にとにかくに来てくれ、という待ちのスタイルはもはや厳しいでしょう。
お客さんが来るのをためらっているのなら、こちらから出向く。
こうした発想の切り替えが大切です。
もちろん、こちらから出向くスタイルは靴磨きに限ったことではありません。他のサービスにも転用が考えられます。
サービス業の世界では当たり前になりつつあります。
買い物代行や家事代行などもそうですね。
仕事に行っている平日に家を片付けてもらう。
本来、外の店舗で提供されていたことや、自力でやっていたことが家や職場の中に入ってくるわけです。
この発想は、JRが展開する「エキナカ」と同じですね。
電車に乗るついでに、何かを買う。
このモデルの発想のポイントは、ながらをくっつける対象がお客さんにとって「外せない事柄」であること。
エキナカの場合、電車に乗ることは避けられません。
靴磨きも、いつまでも汚れたままとはいかない。
家事もそうですね。いずれはやらなきゃいけない。でも、面倒なこと。
大事なのはわかっているけど、その用事<時間や他の仕事となっているような事柄。
だからこそのついで、なのです。
生活や仕事の中で、どうしても必ずやらなければならないことはたくさんあります。
そこで、その作業や行動を邪魔しないように何かを提供する。
もちろん、靴磨きのような「アナログ」だけでなく、スマホアプリで提供することも十分に検討の余地があります。
ぜひ、お客さんが面倒に感じていて、かついずれはやらなきゃいけないことに着目してみてください。きっと大きなビジネスチャンスが眠っているはずです。
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