【ビジネスモデルを作る方程式】 今、当たっているビジネスモデルの一部をアレンジする

   

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新しいビジネスモデルが登場すると、そのモデルをそのまま模倣するケースを見かけます。例えば、1000円カット。かのQBハウスが、全国に広がって以降、街中でカット1000円という看板をよく見かけるようになりました。

残念ですが、後発でそのままの方法で仕掛けると、インパクトも知名度も先行者には勝つことはなく、利益面でも厳しい状況になるでしょう。

では、「おっ、これは」と思うビジネスモデルが登場したとき、いったいどうすればいいのでしょうか?

とても参考になる事例をご紹介しましょう。

 

それは、大阪を中心に今急速に店舗を拡大している「保護犬カフェ」です。

「保護犬カフェ」
http://www.hogokencafe.com/

これは「ドッグカフェ」という成功したモデルを「犬→保護された犬」にアレンジしたモデルです。

ドックカフェや猫カフェはご存知だと思います。
すっかり定着して、1つのカテゴリーになっていますよね。だからといって、今からドッグカフェをやってどの程度までビジネスを持っていけるでしょうか?

疑問ですよね。

そこで、必要となるのがこうしたもう一歩踏み込んだアレンジです。ドッグカフェにしろ、猫カフェにしろ、いずれもビジネスモデルを形成する掛け算の1辺が「カフェ」です。もう1辺が「犬」か「猫」にしたものに過ぎません。つまり、

◯◯ ✕ カフェ

という図式になっています。

この式を見たときに、「◯◯」と「カフェ」のうち、どちらをアレンジできるか。このように考えるのです。
この事例の場合、「犬」を「保護犬」に絞り込んだわけですが、そうした結果、どのような新しい付加価値が生まれるのでしょうか?

「保護犬カフェ」は、そのままでは保健所で処分されてしまう飼い主のいない犬を保護し、里親を希望する来店者とマッチングする場所。つまり、通常のドッグカフェが「飼い主と一緒に訪れる」場所であるのに対して、このカフェは「犬と出会う」場所という設定にし、新たな価値を提供しているのです。

このカフェを訪れた里親希望者は、コーヒーなどを飲みながら一緒にあそんだりし、気に入った犬がいれば、引取の手続きを経て里親になることができます。

あまりいい話ではありませんが、保健所に持ち込まれる犬の数は、約53,000匹。そのうち返還や譲渡されるの31,000匹。残りの22,000匹が殺処分されています。(厚生労働省 犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況 平成26年度数値)10年前の殺処分15万匹に比べると大幅に減りましたが、それでもこの数です。少しドライな表現になりますが、「供給」は十分です。

一方の「需要」。こちらは細かい数字を出すまでもありませんよね。犬の需要は相当なものがあります。
つまり、保護犬カフェはビジネスに欠かせない需要と供給、両方満たしたモデルなのです。

このカフェの最大の特徴は、「保護犬」という視点だけではありません。「捨てられて処分されてしまう犬を0にする」という強い理念のもと、引き取ったあと最大1年間カフェへの報告をメールなどで義務付け、里親になる人への厳しい条件を付けている点です。

一見、面倒にも感じられますが、この厳しさこそがこのカフェの「差別化要因」となるとともに、「信頼性」に繋がっています。

新しいビジネスモデルが出てきたときは、そのまま模倣するのではなく、ぜひ、このようにもう1歩踏み込んでアレンジしてみてください。きっとあなたも驚くような利益モデルが生まれるはずです。


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