対価を「お金」以外で受け取る方法

対価を「お金」以外で受け取る方法

対価とは

提供する価値に対して、顧客から得る「何か」です。
対価と聞いて、まず思い浮かぶのはもちろん「お金」。

お金を得るために、仕事をしているといっても言い過ぎではありません。

しかし、お金を直接もらうにはハードルが高いときもあります。
その場合、いったんお金以外の何かを得る、という方法があります。

例えば、「アクセス数」をもらう。
アクセス数を集めることで、そのサイトは間違いなく「価値がUP」します。

集まったアクセス数を活かして、広告の枠を設け、広告収入を得る。
ベタですが、対価を直接利用者から貰わず、広告出稿者からもらうわけです。

対価の種類

対価は、さきほどの広告のケースのように、直接お金をもらわない、つまり【間接】と、一般的な小売業のように【直接】もらうパターンの2種類に分かれます。

さらに、つぎのような3つに分かれます。

・お金
 → 現金、仮想通貨(ビットコイン)など

・現金同等物
 → ポイント、保険、時間、スコア、疑似通貨、換金性の高い商品やチケット

・情報
 → アクセス数、データ、取引先、人脈、権利一般(利用権、優待、割引、引き換えなど)

対価の得方

1.直接型

納品したものや提供したサービスの対価として、「お金」でもらう。
これがもっともポピュラーです。

そういう言い方するということは他にもあるのか?

はい。あります。

対価の名目を変える、です。
つまり、あえてもらいやすい名義や名目でもらう方法です。

例えば、システム開発の世界にある「アプリケーション保守費」。
これは、本体のシステムが納品後、不具合や修正が発生した際に、その保守費でカバーしますよ、というものです。

これ、何かと似ていませんか?

そうです。
生命保険や損害保険などで支払う「保険料」ですね。

さらにいえば、「掛け捨て」です。
不具合が発生しなければ、そのまま利益です。

もちろん、スポット対応で発生した都度もらう方法もあります。
しかし、それだともらいにくいケースが出てきます。

システム系にいらっしゃった方やそれに近い業種の方ならよくご存知だと思いますが、そのトラブルの原因が、そもそも納品前にわかっていたことや、システム開発会社側の問題ではとなったとき、もらえない可能性があるのです。

そのほか、競合がきつく本体の価格を大きく下げて受注したときなどもこの保守費で穴埋めをしていきます。

この手法は、携帯キャリアなどにもありますよね。
ストレートにスマホ本体や通信費で出すと「うわっ、高いなぁ」となりかねない。だから名目を変えておく。

発生した分をそのまま請求してしまうと、とてももらえそうにない。
そこで名目を変えたり、オプションでもらったりするのです。

テーマパークのアトラクション代や飲食代、牛丼チェーンのサラダ、などなど。

価格に対してより厳しくなった現在、直接対価をもらうにしても、少しアレンジを加えることで、それが「差別化」につながります。

2.間接型

上述のような交換価値のあるものをいったん対価として得て、後にそれを換金する。
つまり、もらうものは「換金可能なもの」でなければ意味がありません。
例えば、

・SNSのフォロワー数
・WEBサイトのアクセス数
・メルマガの読者数
・コミュニティの会員数
・さまざまなスキルや能力、労働力
・時間
・資産全般
・生産物
・人脈
・継続利用者数
・権利(所有、販売、購入など)
・顧客のアクションにまつわるデータ(購買履歴や行動履歴など)

いずれもあればあるほど、価値が高まりますよね。
問題は、この「換金可能な対価」をいったい誰から、どのように得るのか、です。

最大のポイントは、「受け取りやすいところ」から、です。

結局もらえる相手は、次の2種類しかありません。

1)顧客(利用者)
2)協力者

この2種類を組み合わせた間接パターンが2つあります。
順にご紹介していきましょう。

間接的に受け取る<パターン1>

協力者から「対価」として受けとったものを、最終的に現金に変換するパターンです。
例えば、冒頭でご紹介した広告収入を得るタイプ。

広告収入タイプには、協力者が2人います。
WEBサイトにアクセスする人。利用者ですね。

もう1人が、WEBサイトにコンテンツを提供する人です。

まず、コンテンツを提供する協力者です。
提供されるコンテンツの種類はさまざまです。

ECサイトなら商品、ニュースサイトなら記事コンテンツです。

ニュースサイトは、専門家や提携サイトから記事を得て、それを無料で提供。その記事目当てで集まったアクセス数をもとに、広告収入を得ます。

協力者に何かを提供してもらう場合、そのときにも「対価」が必要です。商品の仕入れであれば、代金ですし、記事なら執筆料が必となります。

つづいて、利用する協力者。
つまり利用者。
利用者に提供してもらうのは、「アクセス」。そしてその「時間」です。
これに対して、どんな対価を支払うか。

記事を有料化した大手新聞社のニュースサイトもありますが、実際のところ、有料会員を集めるのは並大抵ではありません。

あの日経新聞でも、50万人に達するのに8年も費やしています。
50万の軌跡 データでみる電子版の実力(日本経済新聞)https://www.nikkei.com/edit/50special/pc/index.html

間接的に受け取る<その2>

2つめは、協力者が利用者の面を持つタイプです。
代表例は、マッチングです。

持つ人と持たない人を結びつけ、売買などが成立したら、その金額に応じた手数料を取る方式です。しかし、よく見てみると、いずれもそのビジネスの「協力者」にもなっています

協力者1は、自分の資産(スキルや時間、労働力なども)を提供。これは「こういうのが欲しい、手伝って欲しい!」というリクエストを提供してくれる協力者2がいて始めて成立しますよね。

協力者を集めて「交換可能な価値」を創るのはさきほど同じです。
しかし、対価が発生する場所が異なります。

その1は、協力者とは別に価値を交換する「ターゲット」が存在しした。一方のこのパターンは、協力者を結び付けることに対して「対価」が発生します。 

3つのパターン

おさらいです。
結局のところ、対価の受け取り方は以下の3パターンのいずれかです。

1)自社リソースだけで価値を提供する
→ 運送業などがここに当てはまります。

2)協力者からリソースを提供してもらい、それを自社のリソースに変換して、価値を提供
→ 製造業全般のほか、百貨店のような「場所=自社の資産」を提供するものがここに当てはまります。

3)協力者のリソースだけで、価値を提供する
→ マッチングなど協力者のリソースがメインになるもの