【戦う場所が大切】労働集約ビジネスで儲けるポイント

【戦う場所が大切】労働集約ビジネスで儲けるポイント

東京駅の丸の内北口を出ると、懐かしい光景が目に入ってきます。
「靴磨き」です。

2人の中年の方が、低い椅子に座り、立っているお客さんの靴を念入りに磨いています。靴は生活必需品ですから、「需要」がなくなることはありません。

ニュースの映像にもよく出る人通りの多い場所ですから、安定した売り上げが見込めそうです。

ただ、一人でこなすビジネスとしては良いのですが、それ以上の広がりは期待できそうにありません。もっと利益を伸ばすいい方法はないのでしょうか?

「たくさん人を雇ってフランチャイズのように展開すればいいのでは?」

残念ながら、それでは都内のほとんどの駅に店舗を構える「ミスターミニット」と被ります。

いまさら競争は難しいでしょう。
実は、このような人手によるサービスの世界で、見事なビジネスモデルを組み上げ、成長している企業があります。
一体、どのようなビジネスモデルなのでしょうか?

さっそくその企業をご紹介しましょう。

 

修理をしない「修理会社」!?

iFixit社は、iPhoneなどアップル製品を対象に「修理用の部品」を販売する企業です。

(https://www.ifixit.com/)

 

落としたり、壊したりしたiPhoneやiPadを自分で修理したい人のために、必要な部品を販売しています。

iPhoneって修理代高いですよね。

例えば、バックカメラの場合、専門の修理業者に出すと安いところでも17,000円もします。

このiFixit社はカメラの部品代が約40ドル(1ドル=118円としても、わずか4,720円)で販売。
肝心なマニュアルもWEBで無料公開しているほか、ユーザー同士が相談し合うためのフォーラムも無料で運営。

しかし、「修理」は請け負っていません。あくまで、修理用の部品を安く販売しているだけ。

「これだけ安いと、ここで部品を買えば「修理業者」ができるんじゃ・・・?」

その通りです。
この企業にとっての一番の顧客は、ユーザーではなく、「修理業者」なのです。

自社で修理を請け負わず、修理業者に「修理部品」を供給する。
iPhone一つとっても、iPhone4、4S、5、5S、6、6plusと次々に新製品が登場。

そのたびに修理部品が必要になる-

iPhoneが進化し続ける限り、売上が確保できる見事なビジネスモデルです。

 

「クオリティ」がすべて

部品の品質の高さがこのビジネスのカギです。
一時期インターネットで流行った「情報商材」のようなことをしてはいけません。

早晩ビジネスが崩壊します。

実際、このiFixit社は、アップルから新製品が出るたびに、分解した様子をWEB公開し、必要となる部品のクオリティを高めています。

このビジネスに限ったことではありませんが、品質が良くないとかのマクドナルドのように取り返しがつかないことになりかねません。くれぐれも品質維持にはコストを投じましょう。

提供先を変える

そのサービスを必要としている人に、そのまま提供するのではなく、サービス提供会社にノウハウや材料を提供する。

例えば、WEB制作なら、WEB制作そのものを請け負うのではなく、簡単に機能的なWEBサイトができるツールを有償で販売する。(ホームページビルダーがありますね)

このように直接手を下さなくても、一歩下がって、作業する人たちや企業に提供できるサービスや商材がないか、ぜひ御社のビジネスでも探してみてください。

たくさんの人手を必要とせず、安定した利益率の高いビジネスが構築できるはずです。