インターネットに頼らない優れたビジネスモデル

インターネットに頼らない優れたビジネスモデル
スーパーの売上が下がる中、一層の躍進を続けているコンビニ。
その数、今や50,000店を超えています。
ユニクロが852店舗(2014年11月末)、スターバックスが1034店舗(2014年3月末)いかに多いかがよくわかりますね。
実は、そのコンビニ以上に“店舗”が多いビジネスがあるのをご存じでしょうか?

 

有名な話なので、ご存じかもしれません。
そうです。「歯科医院」ですね。
平成24年時点でその数なんと59,740。
コンビニよりもなんと20%近く多いのです。
実際、駅ビルなどを見てみると、確かに目に入ってきますね。多いところだと駅の周りだけでも4、5ヶ所歯科医院があるのではないでしょうか?
これだけ多いと、競争が厳しいのは明らかで、開業している歯科医院の平均年収は300万円以下との調査もあるほどです。
開業医が儲かると言われたのは大昔のことで、大学教授同様、すっかり割に合わないビジネスになっています。
儲からないからとはいえ、他のビジネスのように新商品が開発できるわけもなく、銀行のように提供できるものは決まっています。
「歯科ビジネスで儲かる方法はないのだろうか?」
ひたすら競争するしかないのか、と気にしていたところ、見つけました。
 「インターネットで検索サービスとか?」
いいえ。
すでにありますし、検索サービスだけでは顧客は増えません。

アナログな方法

株式会社メディカルアドバンスが展開する「内覧会」です。
(http://www.medical-advance.com/)
歯医者にいくことは多くの人にとって抵抗があります。
過去に一度でも行ったところならまだしも、知らない歯医者にはなかなか足が向かないでしょう。
そこで、この会社が提供したのが「内覧会」
医院をその地域に住む方に公開してしまうのです。
自由に院内の設備や院長、職員の人柄に触れて貰うことで、信頼感や安心感を生み出し、集患・増患を図る新しい集客方法です。
内覧会の開催数は都内だけでも300回。
内覧会の来院数の約1割が、そのあとの3日間数が予約するという実績を生んでいます。

ハードウェアとソフトウェア

インターネットを使い、バーチャルでマンションの中を見せる不動産の例があります。
しかし、不動産の場合、建物つまり「ハードウェア」だけだから成立しているのです。歯科医院の場合、ハードウェアで差別化は図れません。なぜなら、医療業務をするのは「人」、つまりソフトウェアだからです。
様々なモノやサービスがインターネットで提供できるようになりましたが、必ずしもデジタルがいいとは限らないということです。

デジタルに頼らない解決方法

昨年、アマゾンが日本酒を扱うという記事が出て、かなり話題になりました。
ビールやウイスキーと違い、いわゆる「清酒」は保存にも手間がかかるほか、流通量が少ないこともあり、さすがのアマゾンも取り扱わないだろうとと思われていたからです。
書籍に始まり、おもちゃ、ファッション、家具、家電、そして日本酒。すべての流通を飲み込むのではないかと思われています。
しかし、巨人アマゾンでも取り扱えないものがあります。
それが人と人が直接やりとりすること。
以前お伝えしたように、飲食ビジネスもそうです。
インターネットで戦うということは、すでに巨大化したアマゾンや楽天と戦うことを意味します。
ぜひ、自社のビジネスで「アナログ世界」で戦えるものはないか探してみてください。
どこにも飲み込まれない有利なビジネスが構築できるはずです。