数年前から空き家が問題になっています。
古い家やマンションはもちろんのこと、新しく建てた物件でもそうそう埋まらない状況になっています。

もはや、新しい住宅を建てても、通用するのは都心のごく一部だけなのでしょうか。

いいえ、そんなことはありません。
見事にそのイメージを覆し、募集に対してなんと3倍もの応募があった驚異的な事例があります。

しかも、東京から離れた事例です。
大変参考に、勉強になります。

早速ご紹介していきましょう。

ソーシャルアパートメントという付加価値

ドットツリー修善寺
https://dot-tree.com/

温泉地として有名な伊豆・修善寺にある小規模な賃貸物件です。

修善寺は、観光地、温泉地であってもさすがにビジネスをするところではありません。地理的に東京へ通うというのも現実的ではないですし。

そうした制約条件の中、移住定住の促進を実現しようと生まれたのがこのドットツリー修善寺なのです。

ここでご紹介する事例ですから、ただの賃貸物件ではありません。

たくさんの特徴&差別化ポイントを持っています。

キーワードは2つ。
「住む」と「働く」が一緒になっていること。

そして、「特定少数」。戸数は12しかありません。

さらに、各住宅へは1業種1社とされ、12すべてが異なる業種の企業や個人事業主が入居しています。

これによって目指すのが、「伊豆の総合商社」。
従来からある賃貸物件のように、ただ場所を提供するのではなく、そこに集まった企業や人によって新たな価値が生まれる場所なのです。

表題にも入れたとおり、募集に対して集まった申し込みは33件。大掛かりな広告を使わず、SNSや口コミでこの結果につながっています。

なぜ、うまくいくのか

理由は3つです。
1つめは「明確なコンセプト」。
これは細かく説明するまでもありませんよね。

コンセプトと実現されたものがズレることなく、繋がっています。

2つめが、「少数」であること。
大規模に仕掛けるのはもうすでに時代に合っていません。
小さく、コントロールできる規模で運用する。成功の確かな秘訣の1つです。

3つめが、今までにない付加価値。
さきほどお伝えしたとおり、従来からある賃貸物件は、いわば「静的」でした。いわゆる「不動産としていい条件」を持つ物件を提供すること、これが価値でした。

しかし、それだと利便性など旧来からの”モノサシ”での競争になり、当然都心などに敵う余地がありません。

一方の事例の場合は、「動的」な価値です。
集まることによって、そこに熱量が生まれ、新たな何がが生まれる。まさに動きがあるのです。
また、都心にあるシェアオフィスとは違い、修善寺という住環境のポテンシャルがあります。

不動産とはこう、賃貸物件とはこうといった旧来からある価値観から飛び離れることで、こうした結果につながっています。

いまや、さまざまな業界で以前からのビジネスモデルが通用しなくなりつつあります。企業規模に関係なく、いつどうなってしまうかわからない時代です。

しかし、これはピンチではありません。
むしろ、大いなるチャンスです。
常識とされてきたことを一度脱ぎ捨て、新たな価値を持ち込んで見る。どのようなビジネスにおいても当てはまります。

ぜひ、いまあるビジネスに、新しいモノサシを取り入れてみてください。競合との戦いから距離を取れるだけでなく、トンデモない結果につながるかもしれません。